Monthly Archives: January 2011

地域ブランド調査2010 茨城県の魅力度は最下位 

昨年ブランド総合研究所が「地域ブランド調査2010」で都道府県と市町村の魅力度ランキングを発表した。茨城県は2年連続最下位という悲惨な結果に終わった。もしかしたら1ランクぐらい上がっているのでは、という淡い期待はあったが結果を見た瞬間そんなもは吹き飛んでしまった。

茨城っていいですよ、と言いたい。カナダに住んでいる私は一時帰国するたびに茨城の良さを発見している。比較的に東京に近く、成田空港への交通も便利。食べ物だっておいしい。昨年茨城空港がオープンし、韓国や上海がぐっと近くなった。この空港は百里基地と共用しているので送迎デッキへ出ると航空自衛隊の戦闘機が飛び立つのが見える。自衛隊を身近に感じることができる場所でもある。

茨城県が最下位になった理由は何か?知名度が低い。観光PRをしない。食べ物はおいしいけど他県に負けている。いろいろ考えていくうちにはたと思いあたった。橋本知事である。今5期目で現職知事の中で任期期間が最も長い。橋本知事の長期政権と2年連続の不名誉には因果関係がないのかもしれない。それはさておき、知事には頑張って茨城のイメージアップに努めてほしい、と思うのだが積極的に何かしている様子はない。(もちろん不名誉な結果は知事一人の責任ではないのだが)

茨城県行政の長として橋本知事がリーダーシップを発揮して思い切った施策を立て実行する。知事のやる気は他の人にも波及して、それじゃ私も頑張ろう、ということになる。それができれば最下位脱出も難しいことではない。でも橋本知事がやる気を見せてくれる気配はなさそうである。

橋本知事のことばかり書いたが、行政サイドでも頑張っている人がいる。以前にもこのブログで紹介した茨城県工業技術センターの寺門秀人氏。そして尾形尚子さんである。

茨城の現状を心配し、何とか活気のある地域にしたいと真摯にプロジェクトの取り組んでいるお二人と話しているとついつい時間がたつのを忘れてしまう。このような優秀なお二人をきちんと活用しなければ茨城県は沈没したままである。

ハーパー首相の新年のメッセージ & 菅首相の年頭所感 

2010年最後の日、新年に向けてハーパー首相がメッセージを出した。2010年を振り返りハーパー政権が達成したことをアピールするものだった。カナダ経済が健全であること、バンクーバー冬期五輪の開催国として大会を成功させたことやカナダ選手の活躍、そしてG8サミット,G20サミットの開催など、カナダにとっては非常に意味のある一年だったと述べている。しかし、多くの人々はハーパー首相のメッセージを冷ややかに受け止めていたようだ。

まず、メディアが歴史的な敗北と報じた安全保障理事会非常任理事国入りの失敗がある。新聞のコメント欄を見ると、カナダが非常任理事国に選出されるべきかどうかという議論以前に国連の役割やこれまで、特に過去10年、国連は何を成し遂げてきたのかと疑問を持つ人々がカナダには結構多い。

そしてアフガニスタン駐留の問題。すでに150人以上の死者を出しているカナダ軍のアフガニスタンへの派遣にも国民の批判は大きい。カナダ軍は今年7月アフガンから撤退することになっている。しかし、その後もアフガン治安部隊の訓練のためにカナダ軍戦闘部隊を950人規模で駐留させることを発表した。小数与党のハーパー政権がこの案を通すためには自由党の協力が必要になる。ハーパー首相、大丈夫なの?

その他にもロング・ガン登録を廃止する案や世界最大の科学肥料メーカーポタシュ(Potash Corp)の外国資本による買収阻止などさまざまな問題に直面した一年だった。また、タミル人の「難民」がバンクーバー沖に到着した時、ハーパー首相は法律を改正して厳しい態度で対処すると言及したが、この問題その後どうなっているのか。ハーパー首相はタミル問題で弱腰と非難された。ハーパー首相には毅然とした態度で対処してほしい。

そして日本の菅首相はどうだったか。首相就任当時は60パーセントほどあった支持率が下がり続け、現在は20 パーセント近くまで下がっている。昨年のトロントでのG8、G20サミットで外交デビューを果たしたが、記者会見では言い間違えの連発であった。年頭の所感を見ると「元気な日本復活」や「最小不幸社会の実現」など聞こえはいいが、菅首相のメッセージだとしらじらしく感じてしまう。年頭記者会見では「解散の `か`の字もない」と述べたそうだが、とにかく首相の座にしがみつきたい態度がみえみえである。

菅首相に関してはコメントを書く気にもなれない。「国民一人ひとりにとって素晴らしい一年に」と本気で願うのなら早く解散してほしい。