トロントから西へ120kmほどのところにあるウォータールー大学は理工系に強い大学として有名である。スマートフォンのブラックベリーを開発したリサーチ・イン・モーション社(RIM)の本社がある町としても知られている。カナダでブラックベリーはビジネスマンを中心に高い人気誇っており、携帯電話=ブラックベリーである。例えば会議や講演会では「ブラックベリーをオフにしてください」とアナウンスされることが多く、これはもちろん携帯電話をオフにするという意味である。
話がそれたが、今回は携帯電話の話ではなくレーシングカーを製作した工学部の生徒の話である。
ことの発端は工学部の女子学生がビキニとハイヒール姿でレーシングカーの前で写真を撮ったこと。写真撮影は工学部の学生が利用するデザインセンターで無許可で行われた。これが大問題に発展した。カメラマンはレーシングカーチームのメンバーではないが同じ工学部の学生。この学生が写真をインターネットに載せたのも問題だった。(これはあとで削除)
この事実を知った大学側は当面の間レーシングチームの活動の停止を決定した。チームメンバー全員が処分の対象になってしまい5月にミシガンで行われるレーシングカーの競技会に向けてFormula SAE 車を製作してのりにのっていた彼らは大ショックである。
写真を撮影した目的は、カレンダーのコンテストに応募するためだったという。コンテストでお金を集めそれをチャリティーに寄付しようと考えたと説明している。ポーズをとった女子学生はチームの主要メンバーで、エンジニアという男性的な分野と女性らしさは両立するとうことを示したかったようだ。
大学が決定した処分にに対して賛否両論、様々は意見が飛び交った。大方の意見は学生に同情的である。学問をする大学でビキニでポーズをとるなんて不謹慎と大学側は思ったのだろう。
冬が長いカナダでは、少し暖かくなると女性は肌をしっかり露出して日光浴をおもいきり楽しむ。ウォータールー大学のデザインセンターに一足早く日光浴の季節がきたと思えばすむのではないか。