Daily Archives: 2011年5月3日

カナダのためにならない新民主党の躍進

昨日はカナダの総選挙投票日だった。今回の選挙ほど予測が難しかった選挙はなかったようだ。与党である保守党は過半数の議席を取れないのではないかと言われていたが、ふたを開けてみると保守党が過半数を獲得。政権続投となり私としてはホッとひと息である。

私はカナダの市民権を保持していないので選挙にかかわることはない。しかし、どの党が時期政権を取るのか非常に気になっていた。私が住む地区は中国系カナダ人のオリビア・チャオ議員(新民主党)の選挙区である。中国系住民の多いこの地域は現職のチャオ議員が圧倒的な強さを誇っている。それはそうだろう。彼女は中国系カナダ人のために奉仕しているのだから。

今回の選挙ではジャック・レイトン党首率いる新民主党(左派)がケベック州で大きな支持を得てそれが他州にも拡大した。あわやレイトン首相の誕生かというところまで支持を伸ばしたのである。もし彼が首相になればファーストレディーは中国の御用達議員である夫人のオリビア・チャオである。

「カナダの首相ジャック・レイトン!」 こんな報道を目にするたびに目の前が真っ暗になった。エスニック票を取り込みたいタリバン・ジャック(レイトン党首のニックネーム)と中国の利益のために働くチャオ議員のコンビはカナダの国益にはならないし、日本にとっても良い結果をもたらさないだろう。

オリビア・チャオ議員や新民主党には言いたいことが山ほどある。そのひとつが慰安婦問題である。2007年、チャオ議員は慰安婦に対する日本政府の公式謝罪と補償を要求する法案を提出した。 当時国でないカナダがなぜ日本に対する非難決議なのか。カナダの議員が日本の歴史問題をどの程度理解しているだろうか。わからないのだったら口を出すなと言いたい。

先日、駅から出てきたらオリビア・チャオ議員が選挙用のビラを配っていた。あなたはこのあたりに住んでいるの?と話しかけてきたので、「私、選挙権ありませんけど。」と答えると「オ~!」と。

チャオ議員だったら「カナダの市民権がない永住権保持者にも選挙権を与えよう!」と法案を提出するかもしれない。これこそ「オ~!」である。